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稲花酒造有限会社

稲花酒造について

千葉県一宮町 
記録に残るだけでも約200年

千葉県一宮町で日本酒を醸しております。江戸の文政年間の造石申請書が上智大学に残されており、記録に残るだけでも約200年、この地で酒を造り続けてまいりました。1993年に発表された扁平精米の理論を、日本で初めて現場に導入した蔵です。ただしすべての酒に用いるのではなく、その精米が活きる酒にだけ用いております。観光酒蔵ではなく、酒を醸して届けることを本業とする現役の蔵です。

一蔵の来歴

美濃の武家が、酒屋になった。

稲花酒造の源流は、美濃の武家にあります。土岐家に仕えた家が、およそ450年前、庄屋としてこの東浪見の地に移り住んだと伝えられています。

酒を醸すようになったのは、米が豊かに実った年のことでした。余った米を酒に仕立て、地元の漁師たちに振る舞ったところ、たいそう喜ばれたと伝わっております。土地の人に飲まれる酒として、稲花は始まりました。

酒造業を興した正確な年は、わかっておりません。ただ、江戸の文政年間にはすでに酒造業を営んでいたことを示す造石申請書が、上智大学に残されています。記録に残るだけでも、約200年。それ以前から酒を醸していた可能性もあります。

稲花酒造の仕込み蔵に並ぶ貯蔵タンクと木組みの梁(モノクロ写真)
二扁平精米のはなし

日本で最初に、削り方を変えた。

米を削るという作業は、通常、米を球に近づけていくことを指します。サッカーボールのように、外側から均等に。稲花が用いているのは、その方法ではありません。ラグビーボールのように、米そのものの形に沿って削る。これを扁平精米と呼びます。

同じ精米歩合であっても、雑味のもととなる部分をより的確に取り除くことができます。この理論が学会誌に発表されたのは1993年のこと。理論として世に出てはいても、実際に酒を仕込んだ蔵はありませんでした。

稲花酒造は、これを現場で最初に実証した蔵です。ただし、すべての酒に用いているわけではございません。扁平精米が活きる酒と、そうでない酒がある。技術は掲げるためのものではなく、酒のためにあるものと考えております。

一般的な精米

正面 横 正面 横
玄米と削る範囲精米後の白米

球形に削っていく。形は丸くなる

扁平精米

正面 横 正面 横
玄米と削る範囲精米後の白米

米の形に沿って削る。薄く、平たくなる

雑味のもとになる部分だけを、取り除く。

稲花の一升瓶と、玄米・精米後の白米
三原料処理のはなし

米の仕上げが、酒を決める。

蔵を訪れて最初に目に入るのは、煙突です。上総づくりの煉瓦を積み上げた大きな煙突で、東日本大震災を越え、いまも現役で使われております。

もうひとつが、和釜。この二つは、米を蒸す際の水分を制御するための設備です。蒸し上がった米の表面を、狙った硬さに仕上げる。その加減を支えているのが、煙突と釜になります。

酒を醸す技術より先に、原料の処理がある。稲花がもっとも重んじているのは、この工程です。

稲花酒造の窯場に据えられた和釜

材料に頼らず、
技術で醸す。

四酒のはなし

濃いのに、キレる。

稲花の酒造りを貫いているのは、材料に頼らないという姿勢です。まず、どのような酒にするかを設計する。そのうえで、それを実現できる酵母を選ぶ。この順が逆になることはありません。

判断には、科学的な根拠と長年の経験の両方を用います。年ごとに米も気候も変わる以上、決まった手順をなぞるだけでは、同じ酒には仕上がらないためです。

もともと稲花の酒は、淡麗辛口でした。そこに扁平精米が加わったことで、味の濃さとキレという、本来であれば相反する二つを一本のなかに収められるようになりました。

鮮明な味わいと、芳醇な余韻。この二つを追い続けることが、稲花酒造の酒造りです。

概会社概要

会社名

稲花酒造有限会社

代表者

秋場 貴子

電話・FAX

TEL 0475-42-3134
FAX 0475-42-5799

創業

正確な創業年は不詳

江戸の文政年間の造石申請書(上智大学所蔵)が最古の記録です。

事業内容

清酒、リキュールの製造・販売

稲花酒造有限会社
〒299-4303 千葉県長生郡一宮町東浪見5841
TEL 0475-42-3134